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深部静脈血栓症

こんにちは。まずはネットでクリニックのナースです。

深部静脈血栓症 (DVT)は、主に下肢(通常はふくらはぎや大腿部)または骨盤の深部静脈で血液が凝固し、血栓ができて血管が詰まる病気です。DVTは上肢(腕や手)に生じることは少なく、大部分が下肢に発生します。

下肢のDVTは、中枢型(近位型)と末梢型(遠位型、下腿型)に分類されます。中枢型は膝から腸骨までの範囲で、末梢型は膝から足首までの範囲です。血栓がある部位によって症状が異なりますが、一般的な症状には急性に現れる下肢の腫れ、疼痛、皮膚の色調変化、側副血行路の発達が含まれます。

DVTは、静脈還流の障害(寝たきりや手術後の患者さんなど)、内皮の損傷または機能不全(下肢の骨折後など)、凝固亢進(がん患者さんなど)などが原因となります。

早期発見と治療が重要で、抗凝固薬(血栓の形成を抑える薬剤)による抗凝固療法が中心です。超音波検査などの画像診断も行われます。

当院では技師と医師が超音波検査(エコー)で診察し適切な判断、処置をしています。

血栓が飛ぶと、重大な合併症が生じる可能性があります。以下に、血栓が飛ぶことで引き起こされる主な状態をいくつか説明します。

  1. 肺塞栓症 (PE): 血栓が静脈から肺動脈に移動し、肺の血管を詰まらせることで発生します。PEは重篤で、呼吸困難、胸痛、咳、咳血、失神などの症状を引き起こすことがあります。緊急の医療対応が必要です。

  2. 脳梗塞: 血栓が脳の動脈に移動し、脳の血流を遮断することで発生します。脳梗塞は脳機能の障害を引き起こし、麻痺、言語障害、視覚障害などをもたらすことがあります。

  3. 末梢動脈塞栓症: 血栓が末梢動脈に移動し、手足の血流を遮断することで発生します。これにより、末梢部位(手指や足指)の壊死や機能障害が生じることがあります。

  4. 心筋梗塞: 血栓が冠動脈に移動し、心筋の血流を遮断することで発生します。心筋梗塞は胸痛、息切れ、不整脈などの症状を引き起こし、心臓の損傷をもたらします。

これらの合併症は、早期の診断と適切な治療によって予防できる場合があります。血栓が飛ぶリスクがある場合は、医師と相談し、適切な対策を講じることが重要です。足が怠い、浮腫む、両側のふくらはぎがつる、寒いと足が棒のようになって曲げにくい。これまでにも何度も足は攣ることがある。足首を動かすと足が突っ張るなどの症状があればぜひ一度受診してみてください。

また近年、月経不順、月経痛、月経前症候群などでピルを飲んでいる女性が増えていますが、ピルを飲んでいて血栓ができた方も数多くおらっしゃいました。ピルを飲んでいるかたは要注意です、気をつけてくださいね。何か心配なことがありましたらいつでもご相談ください☺

 

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