長期間続く咳
こんにちは。まずはネットでクリニックの看護師です。
最近、日本国内で百日咳の感染者が増加しているようです。2025年に入ってから全国的に報告数が増えており、特に都市部だけでなく地方でも感染が広がっているとのことです。百日咳は強い咳が長期間続く感染症で、特に乳幼児が感染すると重症化するリスクがあります。
感染拡大の背景には、ワクチンの効果が時間とともに低下することや、抗菌薬に対する耐性菌の増加が関係している可能性があります。予防策としては、ワクチン接種の徹底や咳エチケットの実施が重要です。また、長引く咳がある場合は早めに医療機関を受診することが推奨されています。
感染後咳嗽(Postinfectious Cough)は、風邪やインフルエンザなどの感染症が治った後も、長期間咳が続く状態を指します。通常、3週間以上咳が続く場合に感染後咳嗽と診断されることが多く、特に夜間に悪化することがあります。
感染後咳嗽の特徴
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乾いた咳(痰を伴わないことが多い)
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夜間に悪化し、睡眠の質を低下させる
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気道の過敏性が亢進し、軽微な刺激でも咳が出る
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3週間以上続くが、通常は自然に改善する
原因
感染後咳嗽は、気道の炎症や神経の過敏化によって引き起こされます。ウイルスや細菌感染によって気道がダメージを受けると、通常では反応しないような刺激でも咳が誘発されやすくなります。
治療と対策
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鎮咳薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬など)が有効な場合がある
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麦門冬湯などの漢方薬が症状を和らげることがある
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加湿や温かい飲み物で気道を保護する
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刺激物(冷たい空気、強い香り)を避けることで症状を軽減できる
感染後咳嗽は時間とともに改善することが多いですが、8週間以上続く場合は、喘息や胃食道逆流症などの他の疾患が関係している可能性があるため、医師の診察を受けることが推奨されます。
咳が長引いている場合は、無理せず相談・受診してくださいね。